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お知らせ・クリニックブログ

禁煙の勧め(歯医者版)^^

16.12.10


安心、安全、納得の歯医者ならウエストデンタルへ、渋谷駅徒歩1分の歯科。

世の中には喫煙の有用性を誇大宣伝するかのように言われる方がいらっしゃいます。僕も昔喫煙していた時に同じようなことを言っておりました。苦笑

でも、どうやら喫煙で良いことはほとんどなく、あくまでも精神的な依存になっているようです。

今回は、歯医者さんの目線で喫煙の弊害をお話しできたらと思います。

実際に喫煙をしている人としていない人では、ヤニが歯につくという点がもっとも見た目的なポイントで違いとしてでます。では、ただヤニがつくだけなのでしょうか。タバコには、ニコチンが含まれており、喫煙によって体内に取り込む形になります。ニコチンには、血管を収縮させる機能があるため、炎症が起こっているところに血流疎外を起こすといわれています。炎症が起こっているところが少し赤く腫れるのは、体の防御反応として血液中に存在する白血球などの自己免疫物質をその炎症部位に届かせるため血管が拡張し血液が集まってきているから赤くはれた状態になります。つまり赤いのは血液の色ということになります。

ところが、煙草をすっているひとはこの血管の拡張が起こりずらく、自己免疫物質が炎症部位に到達しにくいということが起こります。当然炎症を抑えきれないということが歯周病に大きく影響を及ぼします。

また、煙草による刺激により歯肉がとても固くなるといわれています。わかりやすく言えば、鉄棒で毎日運動していれば手の皮が厚くかたいじょうたいになるのと同じです。こうなった歯肉は、いくら磨いてもなかなかポケットと言われる食べかすが入り込んでしまうところが縮小せず、常に磨いても食べかすがポケット内にたまった状態になります。まさに歯周病にとっては最悪の条件となります。

こういったことから禁煙を歯医者さんでは勧めることになります。

この辺をよくまとめてあるのに、日本臨床歯周病学会のホームページをこちらに張り付けておきます。

歯周病と煙草の関係

ご存知ですか?タバコがお口の健康にもよくないって事

喫煙は歯周病のリスクを高めます

歯周病と煙草の関係1

タバコの煙には数千もの化学物質が含まれていて、そのうちニコチンや発癌性物質などの有害物質は200とも300とも言われます。

喫煙者は、お口が臭い・ヤニがついて汚いだけではなく、歯周病(歯槽膿漏)にかかりやすく、ひどくなりやすいので、更に治療しても治りにくいことが解っています。

ある統計データによると、歯周病にかかる危険は1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります。

喫煙が口腔内に与える影響

タバコを吸っていると歯肉の腫れや出血が見た目上抑えられ、患者さん自身が歯周病に気づきにくくもなります。

実際に治療を始めても歯肉の治りは悪く(もちろん何もしないでいるよりは改善しますけれど)、手術を行ったとしても効果の現われ方が非喫煙者よりも低いのです。

しかも、治療後経過を追っていくと、喫煙者の歯肉は再び悪くなっていく傾向にあります。どうしてこういう事が起こるのでしょうか?

タバコの煙に含まれる「一酸化炭素」は組織への酸素供給を妨げますし、「ニコチン」は一種の神経毒で、血管を縮ませるので、体が酸欠・栄養不足状態になります。

ニコチンは体を守る免疫の機能も狂わせますので、病気に対する抵抗力が落ちたりアレルギーが出やすくなります。更に傷を治そうと組織を作ってくれる細胞(線維芽細胞といいます)の働きまで抑えてしまうので、手術後も治りにくくなります。

また、「ヤニ」という形で歯の表面に残っているので、歯がざらざらしてバイ菌が張り付きやすくなるのはもちろん、いつまでもお口の中や歯肉にニコチンが染み出しつづけることになるのです。

歯周病と煙草の関係2

禁煙の効果はありますか?

禁煙することで、この危険性が下がっていくことも、研究の結果解っています。

「歯周病にかかりやすさ」は4割も減ります。手術後の治療経過も禁煙者は非喫煙者とほとんど差が無くなります。

ちなみに他の病気でも、肺癌にかかる危険は喫煙者では非喫煙者の4.5倍ですけれど、禁煙すると4年で2.0、5年で1.6、10年で1.4倍と着実に落ち着いてきます。