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お知らせ・クリニックブログ

予防歯科とは?

17.06.03


ウエストデンタルは安心、安全、納得の歯科。渋谷駅徒歩1分の歯医者さんへ!

まず予防歯科とは、事前に歯周病や虫歯にならないようプロフェッショナルケアーをする。という風に皆さんは認識されていませんか?もちろんこの通りなのですが、体に抱える炎症が様々な病気の原因になっていることが近年いわれ始めています。ただ、これらのことは統計的なことではすでに10年以上前からアメリカでは半ば常識化しています。残念ながら日本ではあまりこういった考え方を声高にいう方がいなかったためにあまり普及していないのが現状です。ところが近年炎症と様々な病因が関係していることが解明されてきました。

一番最近のトピックスとしてアルツハイマーと歯周病ですね。

それ以外にも、早産と歯周病、糖尿病と歯周病はかなり密接に関係しています。

当院でも糖尿病でなかなかコントロールができない方で内科のお医者さんからはもうインシュリンでのコントロールを進められるような状態だった方が、歯周病をコントロールすることに成功したら、なんと食事指導で糖尿病がコントロールできるようになった方もいらっしゃいました。

つまり体の炎症が体のあらゆる疾患のもとになっているということになります。これらのコントロールをすることで病気になること自体を予防することができます。

内科のお医者さんは糖尿病という現象に対して対処する治療で薬を出します。でも、我々歯科ではむしろその病気自体を発症させないようにすることができる。これが予防歯科の真髄です。

もちろん歯の喪失自体を防ぐことも予防歯科の大事な考えの一つでもあります。最近それに関する面白い記事をみつけたので、ここにご紹介しましょう。

口の中の定期点検とクリーニングというメンテナンスのために、歯科医に通う人が増えてきた。長年、虫歯や歯周病など、何か問題が起きた時に受診する人が多かったが、歯を守っていくためには、それだけでは不十分だという認識が広がっている。とはいえ、まだ、習慣にしていない人も少なくないので、歯科メンテナンスの意義をおさらいしておきたい。
歯に問題が起きてから歯科に行くのは、歯を失う道と言わざるを得ない。小さな虫歯なら、ちょっと削って詰める。深く進んでいたら、神経まで取ってクラウンをかぶせる。治療した詰め物、かぶせ物の寿命を調べた岡山大学の森田学教授(予防歯科学)の研究がある。平均すると、イラストのように10年もたない。詰めた物が外れる、かぶせたクラウンの下が虫歯になる、根の下に病変ができるといったトラブルが発生するからだ。この研究は10年余り前のもので、その後材料や接着剤などが改良され、もっともつようになった可能性はあるが、治療をすれば大丈夫というわけではない点に変わりはない。
虫歯をつくるミュータンス菌や歯周病菌は、口の中で容易に増殖する。歯磨きやフロス(糸ようじ)、歯間ブラシで細菌や食べカスを取り除いても、取りきれない細菌が残る。また、歯は熱いもの、冷たいものという温度差にさらされ、食べ物をかむときに圧力が加わる。厳しい口内環境の中で、詰め物やかぶせ物と歯の間に隙間ができたり、これらの人工物が外れたり、傷んだりする。二次的な虫歯で再治療になれば、さらに歯は削られて小さくなる。神経を抜いた歯はもろくなる。歯の喪失に一歩ずつ近づいていく。こうした悪循環に陥らないため、日ごろのセルフケアや定期的な歯科メンテナンスが重要なのだ。

80歳の時に20本が自分の歯、目標だが…
 日本人の多くが長年、「治療→再治療→歯の喪失」というサイクルを経験してきた。歯は上下合わせて28本あるが、厚生労働省の歯科疾患実態調査(2011年)によると、失った歯の本数は、50歳代前半の平均で2.6本、60歳代前半で5.9本、70歳代前半で11.0本になる。80歳の時に20本の自分の歯を残そうと、日本歯科医師会や厚労省は「8020」運動を主唱しているが、達成しているのはほぼ4割。80歳で残っている歯は平均で半数の14本だ。一方で、世界には「8020」を達成している国もある。歯科衛生の先進国と言われるスウェーデンだ。この差はなぜ生まれたのだろう。
スウェーデンの予防歯科で知られる歯科医、アンダース・スコグルンドさんによると、1960年代末に歯科衛生士の教育が始まり、予防処置が行われるようになった。21歳以下は無料で歯科医療を受けることができ、幼いころからメンテナンスが習慣になっているという。22歳になると、メンテナンスに1回1万5000円程度かかるが、スコグルンドさんがいるカールスタッド市では、市民の9割が継続しているそうだ。治療費が日本の自己負担分と比べてかなり高いこともあって、予防重視の姿勢が徹底されている。それが残る歯の多さにつながっている。