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産婦人科医に聞くまでもなく、一般に出産時2,500g以下の新生児は低体重児として乳児死亡の主な原因とされている。この低体重死出産と妊婦の歯周病との関係を調査した研究が、ここ数年米国を中心に広く注目を集めるようになってきた。とくにOffenbacherらの研究は、歯周組織の細菌は、人体各部の細菌感染のメカニズムと同じように、子宮にも感染が成立するものとして、各方面から注目を集めるものとなった。彼の研究では、中等度や重度の歯周病に罹患した母体は、そうでない母体よりも低体重児を出産するリスクが7倍以上も高くなるというもので、歯科だけでなく産婦人科医に対しても大きな刺激を与えた情報となった。彼の研究によれば、歯周病に罹患していなければ早産のユ8%が防げることになる。米国の場合を例にとれば、何と年間40,000件以上の早産が予防できることになるという。
バイオフィルムに存在する歯周病原性細菌や細菌の産生物は身体の各部に運ばれるが、子宮においては宿主を刺激し、IL−1やプロスタグランディンE2といった起炎物質の産生を促し、胎盤を棚宿させることを示唆した研究もある。Offenbacherの研究では、アタッチメント・ロスが3mm以上あるような歯周病罹患歯が一口腔内に6割以上もある妊婦の場合、他の要素、たとえばアルコールや喫煙などのマイナス要因を補正しても、低体重児が生まれる確率は有意に高くなるというものであった。この研究はまだ始まったばかりであるが、全米を震憾させるものであったばかりでなく、いま歯周病研究者と産婦人科医の共同研究が各地で行われ始めたところである。米国においては、歯周疾患の予防で早産を防ぐことによって、年間1O億ドル(約1,000億円)の医療費削減に繋がるという報告もある。 |
| --Dr.Newman |
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