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お知らせ・クリニックブログ

インプラントて?No.3

16.11.22


安心、安全、納得の歯医者ならウエストデンタルへ、渋谷駅徒歩1分の歯科。

今回はインプラントが失敗もしくはダメになる条件について記載します。

インプラントは残念ながら100%の成功を誇るものではありません。ではどんな場合にダメになるのでしょうか。現代のインプラントにおいて一番大事なのがオステオインテグレーション(骨接合)と言われています。

インプラントは骨と科学的に結合するわけではありません。骨と接した摩擦によって固定されものであるためこの骨との接する面が何らかの理由によって解除されることによって失敗が起こります。

この骨接合が解除される理由がいかに示されています。

インプラントは様々なデータがあるが一般的に200本入れると5本は定着せずに脱落(ロスト)してしまう。 ロストの原因には以下のものが考えられる。

①インプラント周囲炎 – インプラントも天然歯における歯周病と同様に感染を起こし、インプラント周囲の骨を失う事がある。経年的にロストする一番の原因がこれである。予防には定期的な検診、ケアが有効。主にチタンでできているインプラント自体は半永久的とも言える長さでもつものであるが、それを受け入れる人体の方は感染等のリスクに常にさらされ、また経年的に変化する有機体である。「インプラントはどのくらい持つのか?」という命題に対しては平均的なデータは存在するが、すべての人が平均寿命まで生きる事ができないのと同様にあくまで個人の遺伝的性質、ライフスタイル等に大きく左右される一人一人異なるものだという理解が手術を受ける患者サイドもにも必要である。

対策

これに関する対策は様々ですがやはり日々のブラッシングがとても重要なポイントになります。いかにプラークコントロールをするかがこういったことによるインプラントを長持ちさせる一番重要なポイントになります。普段から、歯の隅々まできちんと磨く、食べた後必ず磨くといった日ごろの生活習慣を身に着けていただくことが最大の対策となります。

②感染。術前の処置、術中の不注意、術後の処置や患者の不衛生。

対策

ここでは、術者側の衛生観念がとても重要になります。インプラント器具はどうしても使いまわしの器具が少なからずあるわけでこの滅菌処理(ある意味当たり前のことです)と術中の衛生管理、それに伴うスタッフの衛生管理に対する姿勢といったことが非常に重要になります。当院では、そういったところもしっかり見ていただきたいので、患者さん一人ひとりに機材をすべて取り換えるシステムを採用しています。

③オーバーロード(過重負担)。患者の骨の状態や噛合力の判断ミスで不適当なインプラント体の採用、一回法のように治癒期間が短く固着が弱いケース、硬いものをかむ等の事故、それらが原因となる。

対策

インプラントは骨に直接接するものなので咬合圧が加わった際に紫綬見込む量は骨のたわみの分になります。ところが歯は歯周靭帯と言われるものを介して骨についているためその分沈み込む量が多くなります。この部分をしっかりわかったうえでの咬合調整が非常に重要になります。また、インプラントは垂直的な力に対しては非常に強いのですが、横からの力には弱い構造になっています。ここをしっかり理解したうえでの最終補綴物を入れる必要があります。まさに術者再度の経験と技量を問われる形になります。

④火傷-ドリリングの際の発熱による火傷により定着しない場合がある。概形を掘る場合はさほど問題がないが、インプラントに接する面に関しては低速でできるだけ発熱を抑えてドリリングをする必要がある。特に固すぎる骨の場合は繊細で慎重な埋入窩の形成が望まれる。

対策

ここは常にインプラントを打つ際に水をかけて冷やすことと、増し締めなどをするときも一気にせずにゆっくりするといった術者側の配慮でまず防ぐことができます。

ただ、こういったこともしっかりとわかっている先生のところで手術を受けないとこのような火傷による失敗が起こることがあります。

⑤骨接合に関与する遺伝子。これは遺伝子的にインプラントが定着しづらい人の存在を示唆する。将来的には術前にインプラントに適した体質かどうか検査を行う事によって、インプラントの成功率の向上が期待可能である。この分野の研究はアメリカで特に進み日本では岡山大学歯学部などで研究されている。

これの対する対策はありません。